小学校4年生のA君。
ある日のレッスン、合唱で歌う楽譜を持ってきました。
「もしかして、伴奏を任されたの??」と聞いたところ、まだ分からない…とのこと。弾けるかなぁと楽譜はもらったものの、本当に弾けるのか不安そうな面持ち。
弾いてもらったところ少し頑張れば大丈夫なレベルだったので、ぜひ伴奏者に立候補をしてきてと背中を押しました。
そして、2週間後。
弾きたい気持ちが先走り、ただがむしゃらに弾きがちなA君は目下きれいな音を出したり、
やさしく弾く練習をしているのですが、
「あれ?? 今日はやさしい音でひいているなー。」と思う日がありました。
レッスン後、お母様に促されA君は「伴奏弾いてきたよ。」と恥ずかしそうに伝えてくれました。
周りのお友達から「すごいなぁ!」と言われたそうです。
皆の前で初めてピアノを弾く機会をもてたことによって、A君はいつも以上に練習をし、きれいに弾こうと思ったはずです。その成果が見事に表れていたこと、とても嬉しかったです。(❁´◡`❁)
小学生の生徒さんに目標にしてもらいたいことは、合唱の伴奏者に立候補することです。
立候補者が多くて、たとえ選ばれなかったとしても、お友達の前で弾くことになるかもしれないという緊張感こそが上達に繋がります。
また、伴奏においてもっとも重要なことは指揮者を見ながら、なおかつ歌声を聴きながら弾かなければならないということ。これはとても難しいことです。自分のペースで弾き続けてしまったら合唱にはなりません。
そして、これは普段のレッスンでは決して出来ない練習なのです。
伴奏を任された生徒さんのその後は、明らかに違ってきます。ピアノの面での上達はもちろんのこと、
大きな自信に繋がっていくと信じています。